栃木県の万葉集についてまとめました。
掲載数 全 44 首
第14巻 4 首
歌番号 | 本歌 |
3424 番歌 | 下つ毛野みかもの山のこ楢のすまぐはし子ろ … |
3425 番歌 | 下つ毛野阿蘇の川原よ石踏まず空ゆと来ぬよ … |
3473 番歌 | 左努山に打つや斧音の遠かども寝もとか子ろ … |
3479 番歌 | 安可見山草根刈り除け逢はすがへ争ふ妹しあ … |
第20巻 11 首
歌番号 | 本歌 |
4373 番歌 | 今日よりは返り見なくて大君の醜の御楯と出 … |
4374 番歌 | 天地の神を祈りて猟矢貫き筑紫の島を指して … |
4375 番歌 | 松の木の並みたる見れば家人の我れを見送る … |
4376 番歌 | 旅行きに行くと知らずて母父に言申さずて今 … |
4377 番歌 | 母刀自も玉にもがもや戴きてみづらの中に合 … |
4378 番歌 | 月日やは過ぐは行けども母父が玉の姿は忘れ … |
4379 番歌 | 白波の寄そる浜辺に別れなばいともすべなみ … |
4380 番歌 | 難波津を漕ぎ出て見れば神さぶる生駒高嶺に … |
4381 番歌 | 国々の防人集ひ船乗りて別るを見ればいとも … |
4382 番歌 | ふたほがみ悪しけ人なりあたゆまひ我がする … |
4383 番歌 | 津の国の海の渚に船装ひ立し出も時に母が目 … |
栃木県と万葉集の解説
栃木県は下毛野国と呼ばれ、万葉集が詠まれていた時代は統治された日本の最北の国々の一つとされていた。福島県(常陸国)以降は未開の地で蝦夷(えにし:当時は「えぞ」とは呼ばない。原住民に対する差別的な言葉。後に「えにし」→「えぞ」に代わり、現在の北海道をいう。)の人たちが住むとされ、「天皇に背く蝦夷たちと戦っている強者が多いだろう。」というような考えもあった。
栃木県の万葉集は、時代に翻弄されながらも生きる防人たちと、独特のなまりが入っている。