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歌の頭につくタイトルのようなもの。
意味としては、「ここから先は、〇〇さんが作った歌◯首ありますよ。」のような意味で使われる。
最初に万葉集を読むと面食らうが、自分が読んでいる歌より前の歌を読んでいくと、題詞に行き着き、大まかな内容が分かるというわけである。なぜこうした変な形になっているのかは、当時は当たり前のように巻物で書かれていたという背景がある。
巻物は構造上、書籍のように、目次があって …、ページをめくって …、のような概念がないので、一枚の長い紙にダラダラと歌だけ書かれると状態になる。そこで所々に題詞を置くことで、何首かまとまって読めるので、「なるほどね。」という解釈になる。
当時は木簡(木でできた短冊)が主流で、紙はむしろ高価で使えなかった。つまり、最初に作者が書いた歌は、木簡に書かれたものと思われる。その木簡がいくつも増えていき、歌を集めていたと思われる編纂者が後に紙にまとめようと巻物にしたのが「万葉集」というわけである。