第13巻3335番歌はこちらにまとめました。
第13巻 3335番歌
巻 | 第13巻 |
歌番号 | 3335番歌 |
作者 | 作者不詳 |
題詞 | – |
原文 | 玉桙之 道去人者 足桧木之 山行野徃 直海 川徃渡 不知魚取 海道荷出而 惶八 神之渡者 吹風母 和者不吹 立浪母 踈不立 跡座浪之 塞道麻 誰心 勞跡鴨 直渡異六 <直渡異六> |
訓読 | 玉桙の 道行く人は あしひきの 山行き野行き にはたづみ 川行き渡り 鯨魚取り 海道に出でて 畏きや 神の渡りは 吹く風も のどには吹かず 立つ波も おほには立たず とゐ波の 塞ふる道を 誰が心 いたはしとかも 直渡りけむ 直渡りけむ |
かな | たまほこの みちゆくひとは あしひきの やまゆきのゆき にはたづみ かはゆきわたり いさなとり うみぢにいでて かしこきや かみのわたりは ふくかぜも のどにはふかず たつなみも おほにはたたず とゐなみの ささふるみちを たがこころ いたはしとかも ただわたりけむ ただわたりけむ |
英語(ローマ字) | TAMAHOKONO MICHIYUKUHITOHA ASHIHIKINO YAMAYUKINOYUKI NIHATADUMI KAHAYUKIWATARI ISANATORI UMIDINIIDETE KASHIKOKIYA KAMINOWATARIHA FUKUKAZEMO NODONIHAFUKAZU TATSUNAMIMO OHONIHATATAZU TOゐNAMINO SASAFURUMICHIWO TAGAKOKORO ITAHASHITOKAMO TADAWATARIKEMU TADAWATARIKEMU |
訳 | 道を行く人は、山を越え、野を渡り、川を渡り、海の道に出て、恐れ多くも神の渡りを敢行する。吹く風ものどかには吹いてくれず、立つ波も普通に立つ波ではなく、うねり立つ波に遮られる艱難辛苦の道のりである。にもかかわらず、誰の心を思って、ここまでまっすぐ渡ってやってきたのだろう、まっすぐ渡ってやってきたのだろう。 |
左注 | (右九首) |
校異 | 立塞 / <> 直渡異六 [元][類] |
用語 | 狄?、鎮魂 |