群馬県の万葉集についてまとめました。
掲載数 全 33 首
第14巻 29 首
歌番号 | 本歌 |
3402 番歌 | 日の暮れに碓氷の山を越ゆる日は背なのが袖 … |
3403 番歌 | 我が恋はまさかも愛し草枕多胡の入野の奥も … |
3404 番歌 | 上つ毛野安蘇のま麻むらかき抱き寝れど飽か … |
3405 番歌 | 上つ毛野乎度の多杼里が川路にも子らは逢は … |
3406 番歌 | 上つ毛野佐野の茎立ち折りはやし我れは待た … |
3407 番歌 | 上つ毛野まぐはしまとに朝日さしまきらはし … |
3408 番歌 | 新田山嶺にはつかなな我に寄そりはしなる子 … |
3409 番歌 | 伊香保ろに天雲い継ぎかぬまづく人とおたは … |
3410 番歌 | 伊香保ろの沿ひの榛原ねもころに奥をなかね … |
3411 番歌 | 多胡の嶺に寄せ綱延へて寄すれどもあにくや … |
3412 番歌 | 上つ毛野久路保の嶺ろの葛葉がた愛しけ子ら … |
3413 番歌 | 利根川の川瀬も知らず直渡り波にあふのす逢 … |
3414 番歌 | 伊香保ろのやさかのゐでに立つ虹の現はろま … |
3415 番歌 | 上つ毛野伊香保の沼に植ゑ小水葱かく恋ひむ … |
3416 番歌 | 上つ毛野可保夜が沼のいはゐつら引かばぬれ … |
3417 番歌 | 上つ毛野伊奈良の沼の大藺草外に見しよは今 … |
3418 番歌 | 上つ毛野佐野田の苗のむら苗に事は定めつ今 … |
3419 番歌 | 伊香保せよ奈可中次下思ひどろくまこそしつ … |
3420 番歌 | 上つ毛野佐野の舟橋取り離し親は放くれど我 … |
3421 番歌 | 伊香保嶺に雷な鳴りそね我が上には故はなけ … |
3422 番歌 | 伊香保風吹く日吹かぬ日ありと言へど我が恋 … |
3423 番歌 | 上つ毛野伊香保の嶺ろに降ろ雪の行き過ぎか … |
3434 番歌 | 上つ毛野阿蘇山つづら野を広み延ひにしもの … |
3435 番歌 | 伊香保ろの沿ひの榛原我が衣に着きよらしも … |
3436 番歌 | しらとほふ小新田山の守る山のうら枯れせな … |
3473 番歌 | 左努山に打つや斧音の遠かども寝もとか子ろ … |
3478 番歌 | 遠しとふ故奈の白嶺に逢ほしだも逢はのへし … |
3494 番歌 | 子持山若かへるでのもみつまで寝もと我は思 … |
3540 番歌 | 左和多里の手児にい行き逢ひ赤駒が足掻きを … |
第20巻 4 首
歌番号 | 本歌 |
4404 番歌 | 難波道を行きて来までと我妹子が付けし紐が … |
4405 番歌 | 我が妹子が偲ひにせよと付けし紐糸になると … |
4406 番歌 | 我が家ろに行かも人もが草枕旅は苦しと告げ … |
4407 番歌 | ひな曇り碓氷の坂を越えしだに妹が恋しく忘 … |
群馬県の万葉集の解説
群馬県は、東国を統治するための重要な拠点であり、毛野一族という豪族が支配する関東最大の勢力を保持していた。飛鳥後期になると毛野は上毛野国(かみつけののくに)と下毛野国(しもつけののくに)に分裂され、今の群馬県(上毛野国)と栃木県(下毛野国)となった。群馬県に古墳が多いのも、有力な豪族が多かったためだろう。
詠まれた万葉集は、栃木県と同じ東歌と防人歌ではあるが、交情を中心にした相聞歌が多い。