福岡県の万葉集についてまとめました。
掲載数 全 192 首
第3巻 30 首
歌番号 | 本歌 |
278 番歌 | 志賀の海女は藻刈り塩焼き暇なみ櫛笥の小櫛 … |
311 番歌 | 梓弓引き豊国の鏡山見ず久ならば恋しけむか … |
328 番歌 | あをによし奈良の都は咲く花のにほふがごと … |
329 番歌 | やすみしし我が大君の敷きませる国の中には … |
330 番歌 | 藤波の花は盛りになりにけり奈良の都を思ほ … |
331 番歌 | 我が盛りまたをちめやもほとほとに奈良の都 … |
332 番歌 | 我が命も常にあらぬか昔見し象の小川を行き … |
333 番歌 | 浅茅原つばらつばらにもの思へば古りにし里 … |
334 番歌 | 忘れ草我が紐に付く香具山の古りにし里を忘 … |
335 番歌 | 我が行きは久にはあらじ夢のわだ瀬にはなら … |
336 番歌 | しらぬひ筑紫の綿は身に付けていまだは着ね … |
337 番歌 | 憶良らは今は罷らむ子泣くらむそれその母も … |
338 番歌 | 験なきものを思はずは一杯の濁れる酒を飲む … |
339 番歌 | 酒の名を聖と負ほせしいにしへの大き聖の言 … |
340 番歌 | いにしへの七の賢しき人たちも欲りせしもの … |
341 番歌 | 賢しみと物言ふよりは酒飲みて酔ひ泣きする … |
342 番歌 | 言はむすべ為むすべ知らず極まりて貴きもの … |
343 番歌 | なかなかに人とあらずは酒壷になりにてしか … |
344 番歌 | あな醜賢しらをすと酒飲まぬ人をよく見ば猿 … |
345 番歌 | 価なき宝といふとも一杯の濁れる酒にあにま … |
346 番歌 | 夜光る玉といふとも酒飲みて心を遣るにあに … |
347 番歌 | 世間の遊びの道に楽しきは酔ひ泣きするにあ … |
348 番歌 | この世にし楽しくあらば来む世には虫に鳥に … |
349 番歌 | 生ける者遂にも死ぬるものにあればこの世な … |
350 番歌 | 黙居りて賢しらするは酒飲みて酔ひ泣きする … |
351 番歌 | 世間を何に譬へむ朝開き漕ぎ去にし船の跡な … |
381 番歌 | 家思ふと心進むな風まもり好くしていませ荒 … |
391 番歌 | 鳥総立て足柄山に船木伐り木に伐り行きつあ … |
417 番歌 | 大君の和魂あへや豊国の鏡の山を宮と定むる … |
418 番歌 | 豊国の鏡の山の岩戸立て隠りにけらし待てど … |
第4巻 14 首
歌番号 | 本歌 |
549 番歌 | 天地の神も助けよ草枕旅行く君が家にいたる … |
550 番歌 | 大船の思ひ頼みし君が去なば我れは恋ひむな … |
551 番歌 | 大和道の島の浦廻に寄する波間もなけむ我が … |
555 番歌 | 君がため醸みし待酒安の野にひとりや飲まむ … |
557 番歌 | 大船を漕ぎの進みに岩に触れ覆らば覆れ妹に … |
558 番歌 | ちはやぶる神の社に我が懸けし幣は賜らむ妹 … |
561 番歌 | 思はぬを思ふと言はば大野なる御笠の杜の神 … |
568 番歌 | み崎廻の荒磯に寄する五百重波立ちても居て … |
569 番歌 | 韓人の衣染むといふ紫の心に染みて思ほゆる … |
570 番歌 | 大和へに君が発つ日の近づけば野に立つ鹿も … |
571 番歌 | 月夜よし川の音清しいざここに行くも行かぬ … |
572 番歌 | まそ鏡見飽かぬ君に後れてや朝夕にさびつつ … |
574 番歌 | ここにありて筑紫やいづち白雲のたなびく山 … |
576 番歌 | 今よりは城の山道は寂しけむ我が通はむと思 … |
第5巻 60 首
第6巻 13 首
歌番号 | 本歌 |
955 番歌 | さす竹の大宮人の家と住む佐保の山をば思ふ … |
956 番歌 | やすみしし我が大君の食す国は大和もここも … |
957 番歌 | いざ子ども香椎の潟に白栲の袖さへ濡れて朝 … |
958 番歌 | 時つ風吹くべくなりぬ香椎潟潮干の浦に玉藻 … |
959 番歌 | 行き帰り常に我が見し香椎潟明日ゆ後には見 … |
961 番歌 | 湯の原に鳴く葦鶴は我がごとく妹に恋ふれや … |
962 番歌 | 奥山の岩に苔生し畏くも問ひたまふかも思ひ … |
963 番歌 | 大汝 少彦名の 神こそば 名付けそめけめ … |
964 番歌 | 我が背子に恋ふれば苦し暇あらば拾ひて行か … |
965 番歌 | おほならばかもかもせむを畏みと振りたき袖 … |
966 番歌 | 大和道は雲隠りたりしかれども我が振る袖を … |
967 番歌 | 大和道の吉備の児島を過ぎて行かば筑紫の児 … |
968 番歌 | ますらをと思へる我れや水茎の水城の上に涙 … |
第7巻 7 首
歌番号 | 本歌 |
1230 番歌 | ちはやぶる鐘の岬を過ぎぬとも我れは忘れじ … |
1231 番歌 | 天霧らひひかた吹くらし水茎の岡の港に波立 … |
1245 番歌 | 志賀の海人の釣舟の綱堪へずして心に思ひて … |
1246 番歌 | 志賀の海人の塩焼く煙風をいたみ立ちは上ら … |
1253 番歌 | 楽浪の志賀津の海人は我れなしに潜きはなせ … |
1279 番歌 | 梓弓引津の辺なるなのりその花摘むまでに逢 … |
1393 番歌 | 豊国の企救の浜辺の真砂土真直にしあらば何 … |
第8巻 4 首
歌番号 | 本歌 |
1530 番歌 | をみなへし秋萩交る蘆城の野今日を始めて万 … |
1531 番歌 | 玉櫛笥蘆城の川を今日見ては万代までに忘ら … |
1639 番歌 | 沫雪のほどろほどろに降りしけば奈良の都し … |
1640 番歌 | 我が岡に盛りに咲ける梅の花残れる雪をまが … |
第9巻 4 首
歌番号 | 本歌 |
1710 番歌 | 我妹子が赤裳ひづちて植ゑし田を刈りて収め … |
1766 番歌 | 我妹子は釧にあらなむ左手の我が奥の手に巻 … |
1767 番歌 | 豊国の香春は我家紐児にいつがり居れば香春 … |
1768 番歌 | 石上布留の早稲田の穂には出でず心のうちに … |
第10巻 2 首
歌番号 | 本歌 |
1930 番歌 | 梓弓引津の辺なるなのりその花咲くまでに逢 … |
2197 番歌 | いちしろくしぐれの雨は降らなくに大城の山 … |
第11巻 2 首
歌番号 | 本歌 |
2622 番歌 | 志賀の海人の塩焼き衣なれぬれど恋といふも … |
2742 番歌 | 志賀の海人の煙焼き立て焼く塩の辛き恋をも … |
第12巻 11 首
歌番号 | 本歌 |
3130 番歌 | 豊国の企救の浜松ねもころに何しか妹に相言 … |
3155 番歌 | 悪木山木末ことごと明日よりは靡きてありこ … |
3165 番歌 | 霍公鳥飛幡の浦にしく波のしくしく君を見む … |
3170 番歌 | 志賀の海人の釣りし燭せる漁り火のほのかに … |
3177 番歌 | 志賀の海人の礒に刈り干すなのりその名は告 … |
3215 番歌 | 白栲の袖の別れを難みして荒津の浜に宿りす … |
3216 番歌 | 草枕旅行く君を荒津まで送りぞ来ぬる飽き足 … |
3217 番歌 | 荒津の海我れ幣奉り斎ひてむ早帰りませ面変 … |
3218 番歌 | 朝な朝な筑紫の方を出で見つつ音のみぞ我が … |
3219 番歌 | 豊国の企救の長浜行き暮らし日の暮れゆけば … |
3220 番歌 | 豊国の企救の高浜高々に君待つ夜らはさ夜更 … |
第13巻 1 首
歌番号 | 本歌 |
3333 番歌 | 大君の 命畏み 蜻蛉島 大和を過ぎて 大 … |
第14巻 1 首
歌番号 | 本歌 |
3427 番歌 | 筑紫なるにほふ子ゆゑに陸奥の可刀利娘子の … |
第15巻 29 首
歌番号 | 本歌 |
3652 番歌 | 志賀の海人の一日もおちず焼く塩のからき恋 … |
3653 番歌 | 志賀の浦に漁りする海人家人の待ち恋ふらむ … |
3654 番歌 | 可之布江に鶴鳴き渡る志賀の浦に沖つ白波立 … |
3655 番歌 | 今よりは秋づきぬらしあしひきの山松蔭にひ … |
3656 番歌 | 秋萩ににほへる我が裳濡れぬとも君が御船の … |
3657 番歌 | 年にありて一夜妹に逢ふ彦星も我れにまさり … |
3658 番歌 | 夕月夜影立ち寄り合ひ天の川漕ぐ船人を見る … |
3659 番歌 | 秋風は日に異に吹きぬ我妹子はいつとか我れ … |
3660 番歌 | 神さぶる荒津の崎に寄する波間なくや妹に恋 … |
3661 番歌 | 風の共寄せ来る波に漁りする海人娘子らが裳 … |
3662 番歌 | 天の原振り放け見れば夜ぞ更けにけるよしゑ … |
3663 番歌 | わたつみの沖つ縄海苔来る時と妹が待つらむ … |
3664 番歌 | 志賀の浦に漁りする海人明け来れば浦廻漕ぐ … |
3665 番歌 | 妹を思ひ寐の寝らえぬに暁の朝霧隠り雁がね … |
3666 番歌 | 夕されば秋風寒し我妹子が解き洗ひ衣行きて … |
3667 番歌 | 我が旅は久しくあらしこの我が着る妹が衣の … |
3668 番歌 | 大君の遠の朝廷と思へれど日長くしあれば恋 … |
3669 番歌 | 旅にあれど夜は火灯し居る我れを闇にや妹が … |
3670 番歌 | 韓亭能許の浦波立たぬ日はあれども家に恋ひ … |
3671 番歌 | ぬばたまの夜渡る月にあらませば家なる妹に … |
3672 番歌 | ひさかたの月は照りたり暇なく海人の漁りは … |
3673 番歌 | 風吹けば沖つ白波畏みと能許の亭にあまた夜 … |
3674 番歌 | 草枕旅を苦しみ恋ひ居れば可也の山辺にさを … |
3675 番歌 | 沖つ波高く立つ日にあへりきと都の人は聞き … |
3676 番歌 | 天飛ぶや雁を使に得てしかも奈良の都に言告 … |
3677 番歌 | 秋の野をにほはす萩は咲けれども見る験なし … |
3678 番歌 | 妹を思ひ寐の寝らえぬに秋の野にさを鹿鳴き … |
3679 番歌 | 大船に真楫しじ貫き時待つと我れは思へど月 … |
3680 番歌 | 夜を長み寐の寝らえぬにあしひきの山彦響め … |
第16巻 11 首
歌番号 | 本歌 |
3860 番歌 | 大君の遣はさなくにさかしらに行きし荒雄ら … |
3861 番歌 | 荒雄らを来むか来じかと飯盛りて門に出で立 … |
3862 番歌 | 志賀の山いたくな伐りそ荒雄らがよすかの山 … |
3863 番歌 | 荒雄らが行きにし日より志賀の海人の大浦田 … |
3864 番歌 | 官こそさしても遣らめさかしらに行きし荒雄 … |
3865 番歌 | 荒雄らは妻子の業をば思はずろ年の八年を待 … |
3866 番歌 | 沖つ鳥鴨とふ船の帰り来ば也良の崎守早く告 … |
3867 番歌 | 沖つ鳥鴨とふ船は也良の崎廻みて漕ぎ来と聞 … |
3868 番歌 | 沖行くや赤ら小舟につと遣らばけだし人見て … |
3869 番歌 | 大船に小舟引き添へ潜くとも志賀の荒雄に潜 … |
3876 番歌 | 豊国の企救の池なる菱の末を摘むとや妹がみ … |
第17巻 2 首
歌番号 | 本歌 |
3890 番歌 | 我が背子を安我松原よ見わたせば海人娘子ど … |
3891 番歌 | 荒津の海潮干潮満ち時はあれどいづれの時か … |
第20巻 1 首
歌番号 | 本歌 |
4331 番歌 | 大君の 遠の朝廷と しらぬひ 筑紫の国は … |
福岡県の万葉集の解説
福岡県は豊前国と言い、当時は隼人と呼ばれる民族たちと小競り合いをしていた。国司の守(県長のようなもの)は宇努男人で隼人の乱での1首を残している。