第18巻4134番歌はこちらにまとめました。
第18巻 4134番歌
巻 | 第18巻 |
歌番号 | 4134番歌 |
作者 | 大伴家持 |
題詞 | 宴席詠雪月梅花歌一首 |
原文 | 由吉<乃>宇倍尓 天礼流都久欲尓 烏梅能播奈 乎<理>天於久良牟 波之伎故毛我母 |
訓読 | 雪の上に照れる月夜に梅の花折りて送らむはしき子もがも |
かな | ゆきのうへに てれるつくよに うめのはな をりておくらむ はしきこもがも |
英語(ローマ字) | YUKINOUHENI TERERUTSUKUYONI UMENOHANA WORITEOKURAMU HASHIKIKOMOGAMO |
訳 | 雪が降って輝く月夜に梅の花を折って贈ってやる、いとしい娘でもいたらなあ。 |
左注 | 右一首一二月大伴宿祢家持作 |
校異 | 能 乃 [元][類] / <> 理 [西(右書)][元][類][紀] |
用語 | 天平勝宝1年12月、作者:大伴家持、年紀、宴席、題詠、植物、恋愛、文芸 |
解説
題詞は「宴席で詠んだ雪月梅花の歌一首」という意味。
「雪月花」は景観が最も美しいと思われる語句3つ(雪・月・花(梅花、桜など))を合わせて作った造語であり、四季折々のような意味で使われることが多い。本歌は雪月花の言葉を最初に使ったとされる有名な歌。
「はしき子もがも」は「いとしい娘でもいたらなあ」という意味。
左注は「右の一首、12月、大伴宿祢家持の作」。12月は旧暦で、現代では約1月ごろを指す。