第13巻3312番歌はこちらにまとめました。
第13巻 3312番歌
巻 | 第13巻 |
歌番号 | 3312番歌 |
作者 | 作者不詳 |
題詞 | – |
原文 | 隠口乃 長谷小國 夜延為 吾天皇寸与 奥床仁 母者睡有 外床丹 父者寐有 起立者 母可知 出行者 父可知 野干<玉>之 夜者昶去奴 幾許雲 不念如 隠つ香聞 |
訓読 | 隠口の 泊瀬小国に よばひせす 我が天皇よ 奥床に 母は寐ねたり 外床に 父は寐ねたり 起き立たば 母知りぬべし 出でて行かば 父知りぬべし ぬばたまの 夜は明けゆきぬ ここだくも 思ふごとならぬ 隠り妻かも |
かな | こもりくの はつせをぐにに よばひせす わがすめろきよ おくとこに はははいねたり とどこに ちちはいねたり おきたたば ははしりぬべし いでてゆかば ちちしりぬべし ぬばたまの よはあけゆきぬ ここだくも おもふごとならぬ こもりづまかも |
英語(ローマ字) | KOMORIKUNO HATSUSEWOGUNINI YOBAHISESU WAGASUMEROKIYO OKUTOKONI HAHAHAINETARI TODOKONI CHICHIHAINETARI OKITATABA HAHASHIRINUBESHI IDETEYUKABA CHICHISHIRINUBESHI NUBATAMANO YOHAAKEYUKINU KOKODAKUMO OMOFUGOTONARANU KOMORIDUMAKAMO |
訳 | この泊瀬小国に妻にしたいとやっていらっしゃったわが君よ。奥の寝床には母が寝ていて、入口近くの寝床には父が寝ています。起き立てば母が気づくでしょうし、部屋から出て行けば父が気づくでしょう。ああ、こんなにも思うにまかせぬ私は隠し妻の身。 |
左注 | (右四首) |
校異 | [元][天][類] |
用語 | ?、枕詞、地名、榛原、奈良、拒否、女歌 |