万葉集 第12巻 3153番歌/作者・原文・時代・歌・訳

第12巻3153番歌はこちらにまとめました。

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第12巻 3153番歌

第12巻
歌番号 3153番歌
作者 作者不詳
題詞 (羇旅發思)
原文 三雪零 越乃大山 行過而 何日可 我里乎将見
訓読 み雪降る越の大山行き過ぎていづれの日にか我が里を見む
かな みゆきふる こしのおほやま ゆきすぎて いづれのひにか わがさとをみむ
英語(ローマ字) MIYUKIFURU KOSHINOOHOYAMA YUKISUGITE IDURENOHINIKA WAGASATOWOMIMU
雪の降る越の大山を行き過ぎてゆく。いったいいつの日にかわが故郷を見られるのだろう。
左注
校異
用語 地名、北陸、石川、富山、恋情、望郷、羈旅
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解説

越とは北陸のこと。福井、石川、富山、新潟をまとめて「越の国」と呼んだ。(後に越前、越中、越後に分かれる。)北陸は冬になるとシベリアの高気圧の影響で季節風が強くなり、極端に多い雪が降り積もる。その降雪量は東北や北海道に比べても多い。そんな厳しい地域であっても役人は派遣される。その理由は越の国の荘園の管理なのだろう。当時は墾田永年私財法が施行される少し前ぐらいなので、「荘園」という言い方も変なのだが、おそらく朝廷の重税から逃れるために、厳しい地域へ移住してきた民が一定数暮らしていた。人が暮らせば田畑ができるので、そこで収穫された作物を朝廷に送るために役人が派遣されたのだろう。(越の国では、後に建てられる東大寺の管轄にあたる荘園がいくつか存在した。)「越の大山」とは場所がよくわからないが、いくつかの山が連なっている立山連峰だとすると、もしかしたら富山や新潟のあたりのかもしれない。
歌からすると、都から随分離れた場所であり、はたして生きて故郷に戻れるのかと思われる内容である。

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