万葉集 第9巻 1801番歌/作者・原文・時代・歌・訳

第9巻1801番歌はこちらにまとめました。

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第9巻 1801番歌

第9巻
歌番号1801番歌
作者田辺福麻呂
題詞過葦屋處女墓時作歌一首[并短歌]
原文古之 益荒丁子 各競 妻問為祁牟 葦屋乃 菟名日處女乃 奥城矣 吾立見者 永世乃 語尓為乍 後人 偲尓世武等 玉桙乃 道邊近 磐構 作冢矣 天雲乃 退部乃限 此道矣 去人毎 行因 射立嘆日 或人者 啼尓毛哭乍 語嗣 偲継来 處女等賀 奥城所 吾并 見者悲喪 古思者
訓読古への ますら壮士の 相競ひ 妻問ひしけむ 葦屋の 菟原娘子の 奥城を 我が立ち見れば 長き世の 語りにしつつ 後人の 偲ひにせむと 玉桙の 道の辺近く 岩構へ 造れる塚を 天雲の そくへの極み この道を 行く人ごとに 行き寄りて い立ち嘆かひ ある人は 哭にも泣きつつ 語り継ぎ 偲ひ継ぎくる 娘子らが 奥城処 我れさへに 見れば悲しも 古へ思へば
かないにしへの ますらをとこの あひきほひ つまどひしけむ あしのやの うなひをとめの おくつきを わがたちみれば ながきよの かたりにしつつ のちひとの しのひにせむと たまほこの みちののへちかく いはかまへ つくれるつかを あまくもの そくへのきはみ このみちを ゆくひとごとに ゆきよりて いたちなげかひ あるひとは ねにもなきつつ かたりつぎ しのひつぎくる をとめらが おくつきところ われさへに みればかなしも いにしへおもへば
英語(ローマ字)INISHIHENO MASURAWOTOKONO AHIKIHOHI TSUMADOHISHIKEMU ASHINOYANO UNAHIWOTOMENO OKUTSUKIWO WAGATACHIMIREBA NAGAKIYONO KATARINISHITSUTSU NOCHIHITONO SHINOHINISEMUTO TAMAHOKONO MICHINONOHECHIKAKU IHAKAMAHE TSUKURERUTSUKAWO AMAKUMONO SOKUHENOKIHAMI KONOMICHIWO YUKUHITOGOTONI YUKIYORITE ITACHINAGEKAHI ARUHITOHA NENIMONAKITSUTSU KATARITSUGI SHINOHITSUGIKURU WOTOMERAGA OKUTSUKITOKORO WARESAHENI MIREBAKANASHIMO INISHIHEOMOHEBA
昔の雄々しい男たちが競って求婚した葦屋の菟原娘子(うなひをとめ)の墓所の前に立って眺めると、長い行く末の語り草にしようと、後の人々の、偲ぶよすがにしようと、道の近くに岩を構えて造った塚。天雲離れた遠い果てからやってくるこの道の誰もが立ち寄って、嘆き、人によっては声を上げて泣き、後の世に語り継ぎ、偲ぶよすがにするだろう。娘子(をとめ)の墓所。この私さえ眺めていると悲しくなる。昔々のことを思って。
左注(右七首田邊福麻呂之歌集出)
校異歌 [西] 謌 [西(訂正)] 歌 / 短歌 [西] 短謌 [西(訂正)] 短歌
用語挽歌、作者:田辺福麻呂歌集、兵庫県、芦屋、妻争い、鎮魂、伝説、うない娘子、地名
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