第9巻1749番歌はこちらにまとめました。
第9巻 1749番歌
巻 | 第9巻 |
歌番号 | 1749番歌 |
作者 | 高橋虫麻呂 |
題詞 | (春三月諸卿大夫等下難波時歌二首[并短歌]) |
原文 | 白雲乃 立田山乎 夕晩尓 打越去者 瀧上之 櫻花者 開有者 落過祁里 含有者 可開継 許知<期>智乃 花之盛尓 雖不見<在> 君之三行者 今西應有 |
訓読 | 白雲の 龍田の山を 夕暮れに うち越え行けば 瀧の上の 桜の花は 咲きたるは 散り過ぎにけり ふふめるは 咲き継ぎぬべし こちごちの 花の盛りに 見さずとも 君がみ行きは 今にしあるべし |
かな | しらくもの たつたのやまを ゆふぐれに うちこえゆけば たきのうへの さくらのはなは さきたるは ちりすぎにけり ふふめるは さきつぎぬべし こちごちの はなのさかりに めさずとも きみがみゆきは いまにしあるべし |
英語(ローマ字) | SHIRAKUMONO TATSUTANOYAMAWO YUFUGURENI UCHIKOEYUKEBA TAKINOUHENO SAKURANOHANAHA SAKITARUHA CHIRISUGINIKERI FUFUMERUHA SAKITSUGINUBESHI KOCHIGOCHINO HANANOSAKARINI MESAZUTOMO KIMIGAMIYUKIHA IMANISHIARUBESHI |
訳 | 白雲が立つという龍田の山を夕暮れに越えて行くと、滝の上の桜の花は咲いて散っていた。つぼみのまま残っているのは続いて咲くことでしょう。あちこちの枝に咲きそろう花の盛りは見られなくとも、君が行って見るのは今こそ好機でしょう。 |
左注 | (右件歌者高橋連蟲麻呂歌集中出) |
校異 | 斯 期 [藍][類][紀] / 左右 在 [新訓万葉集] (塙) 左右 |
用語 | 雑歌、作者:高橋虫麻呂歌集、奈良、餞別、天平6年3月、年紀、難波、大阪、風神、鎮花、地名、枕詞、植物 |