防人歌一覧

防人歌についてまとめました。

掲載数 全 118 首

第7巻 2 首

歌番号 本歌
1265 番歌 今年行く新防人が麻衣肩のまよひは誰れか取 …
1266 番歌 大船を荒海に漕ぎ出でや船たけ我が見し子ら …

第13巻 2 首

歌番号 本歌
3344 番歌 この月は 君来まさむと 大船の 思ひ頼み …
3345 番歌 葦辺行く雁の翼を見るごとに君が帯ばしし投 …

第14巻 5 首

歌番号 本歌
3427 番歌 筑紫なるにほふ子ゆゑに陸奥の可刀利娘子の …
3480 番歌 大君の命畏み愛し妹が手枕離れ夜立ち来のか …
3516 番歌 対馬の嶺は下雲あらなふ可牟の嶺にたなびく …
3569 番歌 防人に立ちし朝開の金戸出にたばなれ惜しみ …
3571 番歌 己妻を人の里に置きおほほしく見つつぞ来ぬ …

第20巻 109 首

歌番号 本歌
4321 番歌 畏きや命被り明日ゆりや草がむた寝む妹なし …
4322 番歌 我が妻はいたく恋ひらし飲む水に影さへ見え …
4323 番歌 時々の花は咲けども何すれぞ母とふ花の咲き …
4324 番歌 遠江志留波の礒と尓閇の浦と合ひてしあらば …
4325 番歌 父母も花にもがもや草枕旅は行くとも捧ごて …
4326 番歌 父母が殿の後方のももよ草百代いでませ我が …
4327 番歌 我が妻も絵に描き取らむ暇もが旅行く我れは …
4328 番歌 大君の命畏み磯に触り海原渡る父母を置きて …
4329 番歌 八十国は難波に集ひ船かざり我がせむ日ろを …
4330 番歌 難波津に装ひ装ひて今日の日や出でて罷らむ …
4331 番歌 大君の 遠の朝廷と しらぬひ 筑紫の国は …
4332 番歌 大夫の靫取り負ひて出でて行けば別れを惜し …
4333 番歌 鶏が鳴く東壮士の妻別れ悲しくありけむ年の …
4334 番歌 海原を遠く渡りて年経とも子らが結べる紐解 …
4335 番歌 今替る新防人が船出する海原の上に波なさき …
4336 番歌 防人の堀江漕ぎ出る伊豆手船楫取る間なく恋 …
4337 番歌 水鳥の立ちの急ぎに父母に物言はず来にて今 …
4338 番歌 畳薦牟良自が礒の離磯の母を離れて行くが悲 …
4339 番歌 国廻るあとりかまけり行き廻り帰り来までに …
4340 番歌 父母え斎ひて待たね筑紫なる水漬く白玉取り …
4341 番歌 橘の美袁利の里に父を置きて道の長道は行き …
4342 番歌 真木柱ほめて造れる殿のごといませ母刀自面 …
4343 番歌 我ろ旅は旅と思ほど家にして子持ち痩すらむ …
4344 番歌 忘らむて野行き山行き我れ来れど我が父母は …
4345 番歌 我妹子と二人我が見しうち寄する駿河の嶺ら …
4346 番歌 父母が頭掻き撫で幸くあれて言ひし言葉ぜ忘 …
4347 番歌 家にして恋ひつつあらずは汝が佩ける大刀に …
4348 番歌 たらちねの母を別れてまこと我れ旅の仮廬に …
4349 番歌 百隈の道は来にしをまたさらに八十島過ぎて …
4350 番歌 庭中の阿須波の神に小柴さし我れは斎はむ帰 …
4351 番歌 旅衣八重着重ねて寐のれどもなほ肌寒し妹に …
4352 番歌 道の辺の茨のうれに延ほ豆のからまる君をは …
4353 番歌 家風は日に日に吹けど我妹子が家言持ちて来 …
4354 番歌 たちこもの立ちの騒きに相見てし妹が心は忘 …
4355 番歌 よそにのみ見てや渡らも難波潟雲居に見ゆる …
4356 番歌 我が母の袖もち撫でて我がからに泣きし心を …
4357 番歌 葦垣の隈処に立ちて我妹子が袖もしほほに泣 …
4358 番歌 大君の命畏み出で来れば我の取り付きて言ひ …
4359 番歌 筑紫辺に舳向かる船のいつしかも仕へまつり …
4363 番歌 難波津に御船下ろ据ゑ八十楫貫き今は漕ぎぬ …
4364 番歌 防人に立たむ騒きに家の妹がなるべきことを …
4365 番歌 押し照るや難波の津ゆり船装ひ我れは漕ぎぬ …
4366 番歌 常陸指し行かむ雁もが我が恋を記して付けて …
4367 番歌 我が面の忘れもしだは筑波嶺を振り放け見つ …
4368 番歌 久慈川は幸くあり待て潮船にま楫しじ貫き我 …
4369 番歌 筑波嶺のさ百合の花の夜床にも愛しけ妹ぞ昼 …
4370 番歌 霰降り鹿島の神を祈りつつ皇御軍に我れは来 …
4371 番歌 橘の下吹く風のかぐはしき筑波の山を恋ひず …
4372 番歌 足柄の み坂給はり 返り見ず 我れは越え …
4373 番歌 今日よりは返り見なくて大君の醜の御楯と出 …
4374 番歌 天地の神を祈りて猟矢貫き筑紫の島を指して …
4375 番歌 松の木の並みたる見れば家人の我れを見送る …
4376 番歌 旅行きに行くと知らずて母父に言申さずて今 …
4377 番歌 母刀自も玉にもがもや戴きてみづらの中に合 …
4378 番歌 月日やは過ぐは行けども母父が玉の姿は忘れ …
4379 番歌 白波の寄そる浜辺に別れなばいともすべなみ …
4380 番歌 難波津を漕ぎ出て見れば神さぶる生駒高嶺に …
4381 番歌 国々の防人集ひ船乗りて別るを見ればいとも …
4382 番歌 ふたほがみ悪しけ人なりあたゆまひ我がする …
4383 番歌 津の国の海の渚に船装ひ立し出も時に母が目 …
4384 番歌 暁のかはたれ時に島蔭を漕ぎ去し船のたづき …
4385 番歌 行こ先に波なとゑらひ後方には子をと妻をと …
4386 番歌 我が門の五本柳いつもいつも母が恋すす業り …
4387 番歌 千葉の野の児手柏のほほまれどあやに愛しみ …
4388 番歌 旅とへど真旅になりぬ家の妹が着せし衣に垢 …
4389 番歌 潮舟の舳越そ白波にはしくも負ふせたまほか …
4390 番歌 群玉の枢にくぎさし堅めとし妹が心は動くな …
4391 番歌 国々の社の神に幣奉り贖乞ひすなむ妹が愛し …
4392 番歌 天地のいづれの神を祈らばか愛し母にまた言 …
4393 番歌 大君の命にされば父母を斎瓮と置きて参ゐ出 …
4394 番歌 大君の命畏み弓の共さ寝かわたらむ長けこの …
4398 番歌 大君の 命畏み 妻別れ 悲しくはあれど …
4399 番歌 海原に霞たなびき鶴が音の悲しき宵は国辺し …
4401 番歌 唐衣裾に取り付き泣く子らを置きてぞ来のや …
4402 番歌 ちはやぶる神の御坂に幣奉り斎ふ命は母父が …
4403 番歌 大君の命畏み青雲のとのびく山を越よて来ぬ …
4404 番歌 難波道を行きて来までと我妹子が付けし紐が …
4405 番歌 我が妹子が偲ひにせよと付けし紐糸になると …
4406 番歌 我が家ろに行かも人もが草枕旅は苦しと告げ …
4407 番歌 ひな曇り碓氷の坂を越えしだに妹が恋しく忘 …
4408 番歌 大君の 任けのまにまに 島守に 我が立ち …
4409 番歌 家人の斎へにかあらむ平けく船出はしぬと親 …
4410 番歌 み空行く雲も使と人は言へど家づと遣らむた …
4411 番歌 家づとに貝ぞ拾へる浜波はいやしくしくに高 …
4412 番歌 島蔭に我が船泊てて告げ遣らむ使を無みや恋 …
4413 番歌 枕太刀腰に取り佩きま愛しき背ろが罷き来む …
4414 番歌 大君の命畏み愛しけ真子が手離り島伝ひ行く …
4415 番歌 白玉を手に取り持して見るのすも家なる妹を …
4416 番歌 草枕旅行く背なが丸寝せば家なる我れは紐解 …
4417 番歌 赤駒を山野にはがし捕りかにて多摩の横山徒 …
4418 番歌 我が門の片山椿まこと汝れ我が手触れなな土 …
4419 番歌 家ろには葦火焚けども住みよけを筑紫に至り …
4420 番歌 草枕旅の丸寝の紐絶えば我が手と付けろこれ …
4421 番歌 我が行きの息づくしかば足柄の峰延ほ雲を見 …
4422 番歌 我が背なを筑紫へ遣りて愛しみ帯は解かなな …
4423 番歌 足柄の御坂に立して袖振らば家なる妹はさや …
4424 番歌 色深く背なが衣は染めましをみ坂給らばまさ …
4425 番歌 防人に行くは誰が背と問ふ人を見るが羨しさ …
4426 番歌 天地の神に幣置き斎ひつついませ我が背な我 …
4427 番歌 家の妹ろ我を偲ふらし真結ひに結ひし紐の解 …
4428 番歌 我が背なを筑紫は遣りて愛しみえひは解かな …
4429 番歌 馬屋なる縄立つ駒の後るがへ妹が言ひしを置 …
4430 番歌 荒し男のいをさ手挟み向ひ立ちかなるましづ …
4431 番歌 笹が葉のさやぐ霜夜に七重着る衣に増せる子 …
4432 番歌 障へなへぬ命にあれば愛し妹が手枕離れあや …
4433 番歌 朝な朝な上がるひばりになりてしか都に行き …
4434 番歌 ひばり上がる春へとさやになりぬれば都も見 …
4435 番歌 ふふめりし花の初めに来し我れや散りなむ後 …
4436 番歌 闇の夜の行く先知らず行く我れをいつ来まさ …

防人歌とは?

防人は、現代的に言う「自衛官」にあたる。当時「大化の改新(646)」以降に、唐(中国)が日本を攻めると思われ、その北九州の防波堤として「各国から兵隊を集めよう。」と募集をしたのが最初とされている。その後、京の警備や地方の辺境に配備されるようにように運用されていった。

募集とはいえ「国の大義名分」をかかげ、半ば強引に連れて行かれてしまう。その間の家族の税(年貢米)が軽くなるわけでも無かったので、農家には辛い任務だった。任期を終えて祖国へ帰れたとしても、道中の食料などは自給自足なので、途中で野垂れ死することもあり、「行ったら戻ってこれない。」という気持ちは家族全員同じ気持であった。

防人歌が20巻に多いのは、大伴家持が防人の検校(けんぎょう:その部署を取り締まる最高の官位。)に携わった時に、防人たちの歌を記録したからとされている。家族と離れ、無事帰れるかどうかわからない任務につく男たちの歌は、家族愛を歌う山上憶良を思ったのだろう。

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