埼玉県の万葉集についてまとめました。
掲載数 全 23 首
第9巻 2 首
歌番号 | 本歌 |
1744 番歌 | 埼玉の小埼の沼に鴨ぞ羽霧るおのが尾に降り … |
1745 番歌 | 三栗の那賀に向へる曝井の絶えず通はむそこ … |
第14巻 9 首
歌番号 | 本歌 |
3373 番歌 | 多摩川にさらす手作りさらさらになにぞこの … |
3374 番歌 | 武蔵野に占部肩焼きまさでにも告らぬ君が名 … |
3375 番歌 | 武蔵野のをぐきが雉立ち別れ去にし宵より背 … |
3376 番歌 | 恋しけば袖も振らむを武蔵野のうけらが花の … |
3377 番歌 | 武蔵野の草葉もろ向きかもかくも君がまにま … |
3378 番歌 | 入間道の於保屋が原のいはゐつら引かばぬる … |
3379 番歌 | 我が背子をあどかも言はむ武蔵野のうけらが … |
3380 番歌 | 埼玉の津に居る船の風をいたみ綱は絶ゆとも … |
3381 番歌 | 夏麻引く宇奈比をさして飛ぶ鳥の至らむとぞ … |
第20巻 12 首
歌番号 | 本歌 |
4413 番歌 | 枕太刀腰に取り佩きま愛しき背ろが罷き来む … |
4414 番歌 | 大君の命畏み愛しけ真子が手離り島伝ひ行く … |
4415 番歌 | 白玉を手に取り持して見るのすも家なる妹を … |
4416 番歌 | 草枕旅行く背なが丸寝せば家なる我れは紐解 … |
4417 番歌 | 赤駒を山野にはがし捕りかにて多摩の横山徒 … |
4418 番歌 | 我が門の片山椿まこと汝れ我が手触れなな土 … |
4419 番歌 | 家ろには葦火焚けども住みよけを筑紫に至り … |
4420 番歌 | 草枕旅の丸寝の紐絶えば我が手と付けろこれ … |
4421 番歌 | 我が行きの息づくしかば足柄の峰延ほ雲を見 … |
4422 番歌 | 我が背なを筑紫へ遣りて愛しみ帯は解かなな … |
4423 番歌 | 足柄の御坂に立して袖振らば家なる妹はさや … |
4424 番歌 | 色深く背なが衣は染めましをみ坂給らばまさ … |
埼玉県の万葉集の解説
埼玉県は万葉集が詠まれていたころは、武蔵国(むさしのくに)と呼ばれていた。武蔵国は東京、埼玉、神奈川(一部)を合わせた大きな地域である。また708年に秩父で和銅(洗練の必要がない自然銅)が発見され、このことを朝廷は祝いとして、慶雲から「和銅」と年号を変更した。つまり、万葉集の題詞に「和銅」という年号がつくものは西暦708年から715年の作と思われる。
20巻の歌の左注全部に「安曇宿祢三國」という文字が見える。これは大伴家持へ歌を献上した人の名前だろう。