万葉集 第17巻 4000番歌/作者・原文・時代・歌・訳

第17巻4000番歌はこちらにまとめました。

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第17巻 4000番歌

第17巻
歌番号 4000番歌
作者 大伴家持
題詞 立山賦一首[并短歌] [此山者有新<川>郡也]
原文 安麻射可流 比奈尓名可加須 古思能奈可 久奴知許登其等 夜麻波之母 之自尓安礼登毛 加波々之母 佐波尓由氣等毛 須賣加未能 宇之波伎伊麻須 尓比可波能 曽能多知夜麻尓 等許奈都尓 由伎布理之伎弖 於<婆>勢流 可多加比河波能 伎欲吉瀬尓 安佐欲比其等尓 多都奇利能 於毛比須疑米夜 安里我欲比 伊夜登之能播仁 余<増>能未母 布利佐氣見都々 余呂豆餘能 可多良比具佐等 伊末太見奴 比等尓母都氣牟 於登能未毛 名能未<母>伎吉C 登母之夫流我祢
訓読 天離る 鄙に名懸かす 越の中 国内ことごと 山はしも しじにあれども 川はしも 多に行けども 統め神の 領きいます 新川の その立山に 常夏に 雪降り敷きて 帯ばせる 片貝川の 清き瀬に 朝夕ごとに 立つ霧の 思ひ過ぎめや あり通ひ いや年のはに よそのみも 振り放け見つつ 万代の 語らひぐさと いまだ見ぬ 人にも告げむ 音のみも 名のみも聞きて 羨しぶるがね
かな あまざかる ひなになかかす こしのなか くぬちことごと やまはしも しじにあれども かははしも さはにゆけども すめかみの うしはきいます にひかはの そのたちやまに とこなつに ゆきふりしきて おばせる かたかひがはの きよきせに あさよひごとに たつきりの おもひすぎめや ありがよひ いやとしのはに よそのみも ふりさけみつつ よろづよの かたらひぐさと いまだみぬ ひとにもつげむ おとのみも なのみもききて ともしぶるがね
英語(ローマ字) AMAZAKARU HINANINAKAKASU KOSHINONAKA KUNUCHIKOTOGOTO YAMAHASHIMO SHIJINIAREDOMO KAHAHASHIMO SAHANIYUKEDOMO SUMEKAMINO USHIHAKIIMASU NIHIKAHANO SONOTACHIYAMANI TOKONATSUNI YUKIFURISHIKITE OBASERU KATAKAHIGAHANO KIYOKISENI ASAYOHIGOTONI TATSUKIRINO OMOHISUGIMEYA ARIGAYOHI IYATOSHINOHANI YOSONOMIMO FURISAKEMITSUTSU YORODUYONO KATARAHIGUSATO IMADAMINU HITONIMOTSUGEMU OTONOMIMO NANOMIMOKIKITE TOMOSHIBURUGANE
遠い遠い田舎の地に名を輝かす。越中の国内に山はいっぱいあり、川も多く流れているけれど、国神様が支配なさる新川郡のその立山はひときわその名を轟かしておられる。新川郡に聳える立山は夏の真っ盛りだというのに雪が降りしきる。帯のように流れ下る片貝川の清らかな瀬、朝夕どきに立つ霧の情景のすばらしさを誰が忘れられよう。何回も通い続けて年が変わるごとに、遠くからよそながら振り仰いで眺めるのもすばらしい。遙か未来にかけて世の語りぐさにしたいものだ。いまだ立山を見たことがない人々にも告げよう。噂だけでも名高さだけでも耳にすれば羨ましがるだろうに。
左注 (四月廿七日大伴宿祢家持作之)
校異 歌 [西] 謌 / 山 [元][類][紀][温] 立山 / 河 川 [元][細][温] / 波 婆 [元][類][紀] / 曽 増 [元][細][温] / 毛 母 [元][類][細]
用語 天平19年4月27日、年紀、作者:大伴家持、地名、富山、山讃美、寿歌、儀礼歌、序詞、枕詞、国見、土地讃美
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