万葉集 第1巻 40番歌/作者・原文・時代・歌・訳

第1巻40番歌はこちらにまとめました。

スポンサーリンク

第1巻 40番歌

第1巻
歌番号40番歌
作者柿本人麻呂
題詞幸于伊勢國時留京柿本朝臣人麻呂作歌
原文鳴呼見乃浦尓 船乗為良武 D嬬等之 珠裳乃須十二 四寳三都良武香
訓読嗚呼見の浦に舟乗りすらむをとめらが玉裳の裾に潮満つらむか
かなあみのうらに ふなのりすらむ をとめらが たまものすそに しほみつらむか
英語(ローマ字)AMINOURANI FUNANORISURAMU WOTOMERAGA TAMAMONOSUSONI SHIHOMITSURAMUKA
あみの浦に舟乗りしているおとめ(女官)たちの玉裳の裾に海水が浸かって美しい。潮が満ちてきたのだろうか。
左注(右日本紀曰 朱鳥六年壬辰春三月丙寅朔戊辰浄<廣>肆廣瀬王等為留守官 於是中納言三輪朝臣高市麻呂脱其冠位E上於朝重諌曰 農作之前車駕未可以動 辛未天皇不従諌 遂幸伊勢 五月乙丑朔庚午御阿胡行宮)
校異
用語雑歌、作者:柿本人麻呂、留京、留守、伊勢行幸、地名
スポンサーリンク

解説

題詞は「天皇が伊勢國に幸(いで)まされた時、柿本朝臣人麻呂が京に留まって作った歌」とある。天皇は四十一代持統天皇。

「嗚呼見の浦」は「あみのうら」と読まれているが、具体的にはどこの浦のことか諸説があってはっきりしないが、伊勢湾のどこかの浦であろう。「玉裳」の玉は美称。