万葉集 第20巻 4367番歌/作者・原文・時代・歌・訳

第20巻4367番歌はこちらにまとめました。

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第20巻 4367番歌

第20巻
歌番号4367番歌
作者占部子龍
題詞(天平勝寳七歳乙未二月相替遣筑紫諸國防人等歌)
原文阿我母弖能 和須例母之太波 都久波尼乎 布利佐氣美都々 伊母波之奴波尼
訓読我が面の忘れもしだは筑波嶺を振り放け見つつ妹は偲はね
かなあがもての わすれもしだは つくはねを ふりさけみつつ いもはしぬはね
英語(ローマ字)AGAMOTENO WASUREMOSHIDAHA TSUKUHANEWO FURISAKEMITSUTSU IMOHASHINUHANE
おいらの顔を忘れそうになった時は筑波山を振り仰いで彼女よ。おいらを偲んでくれよな。
左注右一首茨城郡占部子龍 ( / 二月十四日常陸國部領防人使大目正七位上息長真人國嶋進歌數十七首 但拙劣歌者不取載之)
校異
用語天平勝宝7年2月14日、年紀、作者:占部子龍、防人歌、茨城、息長国島、地名、筑波、恋情、悲別、望郷
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解説

題詞は4321番歌から。

「あがもての わすれもしだは」は東国方言(なまり)で、「わがもての わすれもすれば」と書くと、どの辺りが方言かが分かる。東歌は方言があるので独特な雰囲気がある。筑波嶺は茨城県南西部にある筑波山。

左注は「右一首、茨城郡の占部小龍の歌」とある。茨城郡(うばらきのこほり)は茨城県笠間市とその周辺にあった郡。

()内の左注の最終は4372番歌