万葉集 第20巻 4358番歌/作者・原文・時代・歌・訳

第20巻4358番歌はこちらにまとめました。

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第20巻 4358番歌

第20巻
歌番号4358番歌
作者物部龍
題詞(天平勝寳七歳乙未二月相替遣筑紫諸國防人等歌)
原文於保伎美乃 美許等加志古美 伊弖久礼婆 和努等里都伎弖 伊比之古奈波毛
訓読大君の命畏み出で来れば我の取り付きて言ひし子なはも
かなおほきみの みことかしこみ いでくれば わのとりつきて いひしこなはも
英語(ローマ字)OHOKIMINO MIKOTOKASHIKOMI IDEKUREBA WANOTORITSUKITE IHISHIKONAHAMO
大君の命令を畏んで出発したが、私にしがみついて泣いてうったえる子供たちがいた。
左注右一首種淮郡上丁物部龍 ( / 二月九日上総國防人部領使少目従七位下茨田連沙弥麻呂進歌數十九首 但拙劣歌者不取載之)
校異
用語天平勝宝7年2月9日、年紀、作者:物部龍、防人歌、恋情、悲別、出発、羈旅、千葉、茨田沙弥麻呂
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解説

題詞は4321番歌から続く防人歌。

「我の取り付きて」は「私に取り付いて」という意味。「子なはも」は自分の子供のこと。
左注に「右は周淮郡の上丁、物部龍(もののべのたつ)の歌」とある。周淮郡(すゑ)のこほり)は 千葉県君津市一帯にあった郡のこと。上丁は地方の上級役人。

左注最後の「二月九日上総國防人~」は4359番歌の末に書かれているもの。