第8巻1580番歌はこちらにまとめました。
第8巻 1580番歌
巻 | 第8巻 |
歌番号 | 1580番歌 |
作者 | 文馬養 |
題詞 | (右大臣橘家宴歌七首) |
原文 | 棹<壮>鹿之 来立鳴野之 秋芽子者 露霜負而 落去之物乎 |
訓読 | さを鹿の来立ち鳴く野の秋萩は露霜負ひて散りにしものを |
かな | さをしかの きたちなくのの あきはぎは つゆしもおひて ちりにしものを |
英語(ローマ字) | SAWOSHIKANO KITACHINAKUNONO AKIHAGIHA TSUYUSHIMOOHITE CHIRINISHIMONOWO |
訳 | すでに野の萩の花は露霜を受けて散ってしまったのに、なにゆえ牡鹿はやってきて鳴くのだろう。 |
左注 | 右二首文忌寸馬養 / 天平十年戊寅秋八月廿日 |
校異 | 牡 壮 [紀] |
用語 | 秋雑歌、作者:文馬養、宴席、橘諸兄、天平10年8月20日、年紀、動物、植物 |
解説
題詞は1574番歌から。
「来立ち鳴く」でいったん区切って読む。和歌でよく見る倒置法の1つ。
左注は「右2首は文忌寸馬養の歌、天平10年戊寅年(738年)秋の8月20日」とある。戊寅年は十干十二支のこと。「忌寸」は八色の姓。