スポンサーリンク
題詞に「藤原宮御宇天皇代[高天原廣野姫天皇(たかまのはら ひろの ひめのすめらみこと)元年丁亥十一年譲位軽太子(がんねんひのとい じゅういちねん じょうい かるたいし) <尊>号曰太上天皇(そんごう だいじょうてんのう といふそ)] / 天皇御製歌」とある。
藤原の宮の天皇、つまり軽皇子(孝徳天皇-第36代天皇)を子に持つ持統天皇のことである。
本歌は小倉百人一首でも有名な歌ではあるが、「ころもほしたり」の節の「たり」は、小倉百人一首では「てふ」となる。
小倉百人一首は藤原定家が選んだ100首の歌をカルタにしあもので、歌道の教育として用いられたもの。
どこで変わったのかはともかく、本来の歌を変えることは、あまり好まれることではないのだが、
「ころもほしたり(洗濯物を干す)」と「ころもほしてふ(蝶が羽を休める)」では前後の歌の解もかなり変わるのでそこが面白かったりする。
とはいえ、元は国見の歌ということから、香具山から見下ろした国の民の洗濯物がいくつも見えることから、平和であるという意味なのだろう。