第2巻158番歌はこちらにまとめました。
第2巻 158番歌
巻 | 第2巻 |
歌番号 | 158番歌 |
作者 | 高市皇子 |
題詞 | (十市皇女薨時高市皇子尊御作歌三首) |
原文 | 山振之 立儀足 山清水 酌尓雖行 道之白鳴 |
訓読 | 山吹の立ちよそひたる山清水汲みに行かめど道の知らなく |
かな | やまぶきの たちよそひたる やましみづ くみにゆかめど みちのしらなく |
英語(ローマ字) | YAMABUKINO TACHIYOSOHITARU YAMASHIMIDU KUMINIYUKAMEDO MICHINOSHIRANAKU |
訳 | まっ黄色な山吹の花々に彩られた山清水(泉)に水くみに行きたいのだが道が分からない。 |
左注 | 紀曰七年<戊>寅夏四月丁亥朔癸巳十市皇女卒然病發薨於宮中 |
校異 | – |
用語 | 挽歌、作者:高市皇子、十市皇女、難訓、夢、復活、山中他界 |
解説
山吹は鮮やかな黄色い花。山清水は泉。つまり古事記や日本書紀にあるような黄泉(よみ)の国(死者の国)が想像される。 左注は「紀にはこう記されている。天武7年(戊寅年)夏4月、丁亥の日を朔(ついたち:1日のこと)とする癸巳の日(7日目)に十市皇女突然病を発し宮中で亡くなる」とある。