万葉集 第11巻 2516番歌/作者・原文・時代・歌・訳

第11巻2516番歌はこちらにまとめました。

スポンサーリンク

第11巻 2516番歌

第11巻
歌番号2516番歌
作者作者不詳
題詞(問答)
原文敷細布 枕人 事問哉 其枕 苔生負為
訓読敷栲の枕は人に言とへやその枕には苔生しにたり
かなしきたへの まくらはひとに こととへや そのまくらには こけむしにたり
英語(ローマ字)SHIKITAHENO MAKURAHAHITONI KOTOTOHEYA SONOMAKURANIHA KOKEMUSHINITARI
動いたその枕が私に逢う時が来たとでも告げたんですか。ほったらかしにしたままなのでその枕も苔むしちゃったんじゃありませんか?
左注右二首 / 以前一百四十九首柿本朝臣人麻呂之歌集出
校異歌 [西] 謌
用語作者:柿本人麻呂歌集、略体、枕詞、答歌
スポンサーリンク

解説

題詞は2508番歌から。

前歌(2515番歌)に応えた女性の歌。「敷栲の枕」は前歌に詠われた「枕動きて」の枕のことを指している。「事問へや」は「言(こと)問へや」と訳すこともある。これらを踏まえて、「動いたその枕が機は熟したとでも告げたんですか」という解釈になる。

左注は「本歌までの149首は柿本朝臣人麻呂歌集から採録した」という意味。149首とは、2368番歌~2516番歌(本歌)までのこと。