第19巻4162番歌はこちらにまとめました。
第19巻 4162番歌
巻 | 第19巻 |
歌番号 | 4162番歌 |
作者 | 大伴家持 |
題詞 | (悲世間無常歌一首[并短歌]) |
原文 | 宇都世美能 常<无>見者 世間尓 情都氣受弖 念日曽於保伎 [一云 嘆日曽於保吉] |
訓読 | うつせみの常なき見れば世の中に心つけずて思ふ日ぞ多き [一云 嘆く日ぞ多き] |
かな | うつせみの つねなきみれば よのなかに こころつけずて おもふひぞおほき [なげくひぞおほき] |
英語(ローマ字) | UTSUSEMINO TSUNENAKIMIREBA YONONAKANI KOKOROTSUKEZUTE OMOFUHIZOOHOKI [NAGEKUHIZOOHOKI] |
訳 | この現世の無常な様を見ていると、世事に心を煩わされることなく、物思う日が多い。 |
左注 | – |
校異 | 無 无 [元][類] |
用語 | 天平勝宝2年3月、年紀、作者:大伴家持、無常、推敲、悲嘆、憶良、富山、高岡 |
解説
題詞の(悲世間無常歌一首[并短歌])は「世の中の無常を悲しむ歌一首及び短歌」という意味であり、第19巻 4160番歌からのもの。
「うつせみの」は「この現世(人間界)の」ということ。「こころつけずて」は「心を煩わすことなく」という意味。
結句の[一云 嘆日曽於保吉](異伝歌)は「嘆く日が多い」となる。