万葉集 第15巻 3612番歌/作者・原文・時代・歌・訳

第15巻3612番歌はこちらにまとめました。

第15巻 3612番歌

第15巻
歌番号 3612番歌
作者 壬生宇太麻呂
題詞 備後國水調郡長井浦舶泊之夜作歌三首
原文 安乎尓与之 奈良能美也故尓 由久比等毛我母 久左麻久良 多妣由久布祢能 登麻利都ん武仁 [旋頭歌也]
訓読 あをによし奈良の都に行く人もがも草枕旅行く船の泊り告げむに [旋頭歌也]
かな あをによし ならのみやこに ゆくひともがも くさまくら たびゆくふねの とまりつげむに
英語(ローマ字) AWONIYOSHI NARANOMIYAKONI YUKUHITOMOGAMO KUSAMAKURA TABIYUKUFUNENO TOMARITSUGEMUNI
うつくしい奈良の都に行く人がいればな。旅路にあって船が停泊しなければならない辛さを告げてくれるだろうに。
左注 右一首大判官
校異
用語 遣新羅使、天平8年、年紀、広島、三原、作者:壬生宇太麻呂、枕詞、旋頭歌、羈旅、望郷

解説

題詞は「備後國水調郡長井浦で船が停泊した夜に作った歌3首」という意味。備後は今の広島県、長井浦は三原市尾道糸崎港のこと。

「あをによし」は枕詞。掛かる語は「奈良」。「青丹よし(あおによし)」とも言い、奈良で青の顔料が産出されたとか、美しさを表す等などの言われがある。本歌の原文を見ると「安乎」つまり「安平」、「平安」となり、「平和で良い(美しい)」とすると、意味合いとしてはすっきりする。

「行く人もがも」は「行く人がいればな。」という意味。「草枕」も枕詞。掛かる語は「旅」。「草枕」は野宿という意味。

最後に「これは旋頭歌」という細注がある。

左注は「右一首は大判官の歌」とある。判官は三等官でここにいう大判官は壬生宇太麻呂

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